第41回全日本中学選手権競漕大会が7月10日、11日に長野県下諏訪町諏訪湖漕艇場で行われました。コロナ禍で行なわれた大会であり、長野県ボート協会をはじめ、多くの大会関係者に支えられ、無事に全日程を終えることができました。
潮来選抜の競漕結果は以下の通りです。
【男子シングルスカル】
・順位決定4着(全体10位)
【男子ダブルスカル】
Aクルー
・第4位入賞
Bクルー
・準決勝敗退
Cクルー
・第6位入賞
【男子舵手付クォドルプル】
Aクルー
・優勝(5大会連続)
Bクルー
・順位決定3着(全体9位)
【男子総合】
・優勝(2大会連続)
【女子シングルスカル】
・準決勝敗退
【女子舵手付クォドルプル】
・優勝(初)
詳しいレース結果はこちらをご覧ください。↓
http://rowing.gr.jp/nagano-ex/2021_taikai/zenchu/result.html
昨年度の全中は中止となったため、今大会に出場したクルーは、全国の選手全員が初出場となりました。ボート競技初心者の選手(中学生や高校生等)は、試合に慣れてないと冷静に漕ぐことができないことがよくあります。力んでしまったり、隣のクルーを見て漕いでしまったりすると、練習時の動きと変わってしまい、ムダに疲れてしまったり、クルー内でズレが出たりして、思い通りの艇速が出ません。焦りからオールが水に取られ大ブレーキがかかったり、最悪な場合はオールが折れてしまうなど、挽回出来ないような事態になることもあります。
今大会は、そのようなクルーがとても多かった様に見えました。特に3年生にとっては、最初で最後の全国大会となる為、例年の3年生とは比べものにならない緊張に襲われていたことでしょう。だからこそ、これまでにどれだけ本番を想定して練習をしてきたかが、勝敗の分かれ目となるのです。
潮来選抜の選手たち(特に3年生)は、「水の上でも陸の上でも日本一」を目標に掲げ、見たことがない、経験したことない全中を必死にイメージし、練習に励んできました。よくスポーツでは「練習では本番をイメージし、本番では練習をイメージする」と言われます。正にその通りですが、それを実行するには強い精神力と、緊張を吹き飛ばすほどの膨大な練習が必要になります。昨年度の3年生たちも同じ目標を掲げ頑張りましたが、残念ながら全中が中止となってしまい悔しい思いをしました。11ヶ月前に先輩たちから託された思いを胸に必死に頑張り、見事日本一に輝きました。
潮来選抜の行動は、全国のチームの手本となるものでした。よく”遠征”が”遠足”になってしまうチームを見かけます。何をするために来ているのか。この大変な世の中でも開催してくれた大会関係者の方々に感謝の気持ちを抱きつつ、どのチームよりも良いパフォーマンスを水上で出すために、互いに声を掛け合いながら行動していました。遠征を通して、礼儀やマナーなど、様々な面で中学ボート界を牽引するチームであったと思います。我々指導者たちは、陸の上でも日本一だったと思いました。
文字通り「水の上でも陸の上でも日本一」となった選手たちに最大級の賛辞を贈りたいです。今、中学ボート界は潮来選抜が牽引していると言っても過言ではないと思います。2年生たちは、難しい状況下でも一生懸命チームをまとめてくれた先輩たちから思いを引き継ぎ、頑張らなければなりません。今大会で、どの選手もボートがますます好きになったように見えました。日々の辛い練習もこの一瞬のためにあると、実感したことでしょう。
最後に、これまで生徒を励まし続けてくださった保護者の方々、潮来ボート関係者の方々、遠征に多大なる補助をしてくださった潮来市、大会を開催してくださった長野県ボート関係者の方々に厚く御礼申し上げます。これからも潮来選抜へのご支援・ご協力の程、よろしくお願いします。
潮来選抜 指導者一同